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モクネットの歩み(1)  


モクネット事業協同組合 
代表理事 加藤長光
 
モクネットの歩み
1986  商工会ビジョン
1988  (株)木創の設立
1990  モクネット事業協同組合の設立
1999  町営住宅きみまちハウス竣工
2000  林野庁長官賞受賞
 
   
 
 
   モクネットを生み出すもとになったのは、かつて天然秋田杉で栄えていた二ッ井の地域経済がたちゆかなくなった、というきびしい現実に対する危機感です。

 住宅着工数の低下による木材需要の低下、外材におされての国産材の不人気、天然秋田杉の枯渇などが複合的にからみあって、製材所は次々に姿を消し、価値の下がった山は手入れもされず放置され、木材でにぎわっていた地元の関連産業や商店街には活気がなくなっていました。

 戦後復興で天然杉が全盛だった1955年には2万人を超えていた人口も、85年には1万5千人を割っていましたし、児童数は3分の1以下に減っていました。町の未来を担う商工会の青年部のメンバーは「なんとかしなければ二ッ井はこのままだめになる」という思いを強くしていました。



 
ぼくたちの住んでる森は、
みんなの役に立ってるよー
森の恵みについて、くわしくはこちら
 一方、地球環境を考えれば、森林は二酸化炭素を吸収・固定し、伐採後にきちんと植林・育林すれば持続的に供給が可能な、すぐれた資源です。木を駆逐して全盛を誇っているかのようにみえる石油製品は、製造過程でも二酸化炭素を多く放出、廃棄されても土に還らずダイオキシンなど有害物質を発生します。

 荒れたとはいえ、町の面積の4分の3が森林という二ッ井。環境意識が高まっていけば、木材が再び見直される日はきっと来る、そうすれば、再び木で町を立て直していくことはできる、と私たちは確信していました。



 
   ただし、そこで考えていく木とは、切り尽くしてしまった銘木・天然秋田杉ではなく、天然杉に関わってきた人の目から見れば価値の低い「普通の造林杉」であるはずだ。そのよさを、まず自分たちが見いだしていくこと、それこそが二ッ井が山の恵みで生きていく道なのではないか、と考えたのです。

 そんな思いを胸に、86年、商工会青年部で、木工品やきみまちハウスの開発、木の町にふさわしい街並みづくり、産直住宅システムの構築など、具体的なプランをもりこんだ「林材・工業振興ビジョン」を作成しました。



「林材工業振興ビジョン」
  二ッ井の基幹産業である木材で 町を立て直そう (1986年・二ツ井商工会青年部)
歴史と現状の認識
物資の集散地としての歴史 二ッ井で合流する米代川支流から天然秋田杉が集積され、能代や東京などの都市へ筏や鉄道などに運ばれていくための、また川下から上がってくす生活物資の中継地であった。
今をどうとらえるか? 低成長時代に入り、全国的に国産材の需要が減った上に、大径木の天然秋田杉が枯渇してきた。 質のよい木材が豊富に集まるという地理的な好条件に恵まれ、新製品や流通経路の開発といった努力をしないで済んできたことがかえって、この困難な時代を乗り切れない弱さにつながっている。 県や流域の他の地区よりもその落ち込みが激しいことが、それを裏付けている。

立て直しのために・・

■ 中・小径木の活用

二ッ井を立て直すには、明治の後半から植林され始めた中径木を住宅部材として使いこなすと同時に、戦後植林された造林杉から出る小径材をも十分に活用することからはじめる必要がある。
■ 住宅の産直を 都市と提携した産直方式で木の家を売っていくことが、最大の地域おこしになる。 そのためには町をあげての木材供給体制づくり、大工・工務店の組織化が必要。
■ 「木のまち」に また、二ッ井のイメージを伝えるために天然秋田杉美林、原生林、筏流し、森林軌道跡など、森林・木材に由緒のあるところを、都会人が自然や本物に浸って滞在・体験できる場所として活用できるようにし、地域の特徴を打ち出すのもよいし、 木のまちとしての街並みをつくっていくことも必須。
結論
  もう、かつての天然杉の図抜けた品質のよさで勝負する時代ではない。 地域のもつ特徴や木や自然と共生する暮らしをイメージできる背景をつけて特定多数の人たちに売っていくことが、効果的。 以上を実践するための第三セクターのたちあげ、本格的なコンサルティングが急務。

●2001年3月に発表した新しい商工会ビジョンはこちらへ
 
 
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(c)モクネット事業協同組合   最終更新日:2001.03.31
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