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秋田藩の家老、渋江政光の言葉です。
江戸時代に、秋田藩を治めることになって、初めてこの地を踏んだ佐竹の殿様は「この秋田藩は、杉と米と鉱山でいくぞ」という藩の経営方針を立てました。その時、家老は早々と釘をさしたのです「山の恵みをずっと受け続けるためには、目先のことだけ考えて切り尽くしてしまってはなりません。つねに自然界と人間界との調和を考え、先に備えなくてはいけませんぞ」
この進言を受け、佐竹藩では「留山制度」という独特の林政を実行し、試行錯誤を繰り返しながらもなんとか、天然秋田杉といわれる良木を、私たちの時代にまでのこしてくれたのです。
その天然杉を切り尽くし、杉で経済が潤わないとなると、今度は山を放置して、荒れるに任せてしまっている。かなしいかな、これが、今の姿です。ここ半世紀の日本は、自然と共生して生きていくバランス感覚を失ってしまったのでしょうか?
たくさんの生き物の中で、自然の循環を壊してまでも私利私欲を満たそうとするのは、人間だけだといいます。その身勝手が度を越えた時、自然からは必ず、警告のサインがあらわます。今、世界中で問題になっている、二酸化炭素量の増加、オゾン層の破壊、環境ホルモンなどがまさにそうです。
残念ながら、今の世の中には雑音が多いのと、いつも忙しく、めまぐるしいのとで、昔の人ならば見逃さなかったサインを見過ごしたり、都合が悪いこととなると聞いても聞かないふりをしたりしがちです。バランスはよくない方向に、大きく傾いています。このままではいけないことだけは確かなのですが・・・。
「温故知新」と昔の人はいいました。これからのことをよく考えるには、まず今までのことを振り返りなさい、という意味です。どのあたりからバランスが崩れてきたのか。これからの方向性をどこに見いだせばよいのか。先人の言葉を頭におきながら、この米代川流域の歴史を掘り下げてみましょう
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