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地元が語る二ツ井の今  


佐々木光教授(秋田県立木材高度加工研究所所長 -当時-)
 
 
    
   
この方にお聞きしました

木の国秋田には、木をもっとよく利用できるように研究する研究機関として秋田県立木材高度加工研究所があります。その所長さんにうかがいました。
     
 
 
   建築基準法をつくっているのは、大学で建築を学んできた官僚です。明治時代に大学が作られた時、木造についてすぐれた高い技術をもった棟梁が大学教授に招かれることはありませんでした。大学では日本の木造技術をちゃんと教えることはしておらず、鉄骨、鉄筋などの構造計算はできても、木組ひとつ分からないまま卒業していく人たちを送り出しています。その中から建築行政に携わる官僚が生まれ、建築基準法をつくっているわけです。

 はじめのうちは、建築基準法も控えめなもので、棟梁の世界で建てられていく木造建築については経験知にある程度任せ、そんなにうるさく言わなかったものです。が、長年にわたって、火災があると「モルタルを塗れ」、地震があると「金物を使え」、土台が腐った家がたくさん出れば「防腐剤を使え」といった具合に、建築官僚が対症療法的に思いつくような規制をだんだんに作っていって、結局今の「在来工法」に集約されるような素人っぽい木の家の方が、きちんと木の性質を生かした「伝統的構法」よりも建てやすいような法律になってしまったのです。



 
もっともっと木の家のよさが見直されてくるといいわね。


 
秋田県立大学木造高度加工研究所全景  
   


 
木造に関する実験・研究を日々行っている  
   
 本来、火災や地震、建物の腐朽といったようなトラブルについては、昔ながらのきちんと建てられた木の家をよく検証すれば、その中にこそ答が見つかるはずなのです。火災でいえば、使う木にボリュームをもたせること、地震でいえば、土壁のようなエネルギーの緩衝部分や金物を使わない木組み、腐朽に対しては床下の通風の確保など、「伝統的構法」には経験から編み出された知恵がたくさんつまっているからです。 その知恵を建築行政官僚が分かっていない、ということについては、木造を教えてこなかった大学に大きな責任があったと思いますよ。
 私どもの秋田県立大学木造高度加工研究所では、地球環境の未来を考え、理想的な木質資源循環系を確立するための研究をしているのですが、「伝統的構法」がどのようにすぐれているのか、ということもそのひとつの大きな研究テーマとなっています。その研究成果が「伝統的構法」の中に伝えられてきた経験的な知恵が見直され、ひいては建築に関する法律や規制もその知恵に立脚したものになっていくようなきっかけになっていけば、と願っています。  
 
 
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(c)モクネット事業協同組合   最終更新日:2001.03.31
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