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地域から考える、エネルギー問題
人とエネルギーとのつき合いの歴史
持続可能な未来にむけて
第三次エネルギー革命は地方からおきる?
がんばれ、鍛冶屋の安保さん!
人とエネルギーとのつき合いの歴史
  火を使う動物、人間
    そもそも、エネルギーとは「仕事をする能力」のこと。人が自分の力で歩いたり、ものを運んだりする限り、エネルギーは、食べ物となる動植物を摂取して蓄わえられたカロリーを燃焼することでまかなわれる。摂取するエネルギーをたとえば「一日1600kcalの献立」といい、運動エネルギーを「5000歩のウォーキングをすれば600kcalの消費になる」とあらわすのはそのためだ。

ところが、人を動物と分けるひとつのめやすとして「火を使う」ことがあげられることからも分かるように、人は、外のエネルギーを使う。夜、明かりを灯すこと、寒い時に暖ををとることにはじまった人間の歴史。そして、現代の人間の生活は、自分で体を動かすのでなく他に仕事をさせていうることの方がずっと多い。ガソリンを燃やすことで動かす車に乗り、歩けば1時間かかる道のりをあっという間に移動する。「文明的な」生活には、「人が自分でつくりだせる何倍ものエネルギーを消費する」ことで成り立っている 。
 
     
  二つのエネルギー革命
  出典:E.クック『産業とエネルギー』「別冊サイエンス」特集 エネルギー新資源の探求 日本経済新聞社 1974年
  人がまず手にしたエネルギー源は、主として「木」だった。火をおこすために薪を集める、もう一歩進んで、木を炭に加工して貯蔵する。森林に恵まれない地域では、牛糞を乾かした燃料や、植物から採る油なども用いられた。木は切っても植えれば何年かで生えてくるし、牛は生きている限り糞をする。どちらも再生可能なエネルギーだった。

有史以来の再生可能エネルギーが、再生不可能な化石燃料である石炭に代替されはじめたのは、イギリスを中心とした産業革命の頃。これを「第一次エネルギー革命」と呼ぶ。化石燃料は、地球上に人類が登場するずっと前に生きていた動物や植物の死骸である。地中深く眠っているので、掘り出すのが大変だが、薪炭や糞などとくらべるとエネルギー効率がはるかに高く、貯蔵性もよいので、工業化による大量のエネルギー需要に応えるエネルギー源として、またたく間に世界中で使われるようになった。世界的に石炭が薪炭をしのいで第一位のエネルギー源となったのは、1890年、日本は1901年のことである。

同じ化石燃料でも、その比重が石炭から石油に移ったことをさして「第二次エネルギー革命」という。世界的には1967年、日本では1961年に石油の消費が石炭を上回るようになる。ところが、それから20年もたたない1973年には早くも、「オイルショック」とよばれる石油危機が起きている。これは、第四次中東戦争をきっかけにアラブ石油輸出国が原油の生産・輸出を減らす戦略をとったために原油価格が4倍にはねあがり、世界経済に深刻な影響をあたえたことをさしていて、同じような情況がイラン革命をきっかけに1978年にも起きている。有史以来、手近にある再生可能資源をエネルギー源としていたのが、限られたところにしかない石炭や石油に頼るようになり、世界はエネルギー源というパイをめぐって複雑な情況を呈するひとつのテーブルにつかざるを得なくなったのである。
 
     
  化石燃料がぶつかった壁

  資源エネルギー庁からの資料を基に作成。引用元はこちら
  化石燃料は再生可能ではない。使えば減っていく一方であり、石炭にしても石油にしてもその埋蔵量は有限で、しかも産出する地域と分量に大きな偏りのあるエネルギーである。その安定確保をめぐって、経済が動き、戦争が起きる。
しかも、化石燃料は燃やすと、自然環境によくない影響をおよぼす。それが化石燃料を大量に使う工場や車の多い地域での局所的な「公害」だけでなく、地球全体規模での環境問題を引き起こすことが、大きな問題となってきている。化石燃料を燃やすことによって発生する「二酸化炭素」が地球全体の温度を上昇させてしまう「温室効果ガス」の主要原因となっているのだ。

エネルギーを生産したり消費したりする、人間の活動そのものが、人間が住む地球環境を脅かすという皮肉な事態が起きている。じっさいに、この100年間で、気温上昇のために氷山が融け、海水面が10〜25センチも上昇しているという。低地の水没、気候変動による食糧危機なが現実的な問題となってきている。これだけ大きな問題は、ひとつの国で解決できるものではないから、「地球温暖化会議」などが開催されるようになってきている。しかし、化石燃料の使用を抑えることは、今の産業・エネルギー構造においては経済活動を抑制することに結びついてしまうため、世界会議においても解決策に向けての利害の調整がむずかしく、じっさいに、もっとも化石燃料を多く使っているアメリカは地球環境よりも自国の経済を優先させるために、「地球温暖化会議」で議決された抑制基準を批准しないままでいる。
 
   
    地域から考える
エネルギー問題
鍛冶屋の
安保さん
 
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(c)モクネット事業協同組合   最終更新日:2002.03.01
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