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モクネットのネットワークから生まれた杉樹皮断熱材 フォレストボード photo
再利用率の低い樹皮をなんとかしたい
「フォレストボード」の誕生
自然な家づくりのための断熱材
建設リサイクル法と住まい手の責任
「フォレストボード」の誕生
  [杉樹皮ボードの開発・研究]
  秋田県立大学木材高度加工研究所
  ただでさえ、外材に押されて苦しい木材業界。その上に、製材すればするほど、必ず出る、「樹皮というゴミ」にまで、経営を圧迫されてしまう。このような切迫した現状を打開するには、今まで「ゴミ」扱いされてきた樹皮を、逆に有効利用できるような新商品を開発するしかない。
そのようなマイナスをプラスに逆転させるうな発想として、「杉樹皮ボード」の開発・研究が、秋田県立大学木材高度加工研究所を中心に進められていきました。その結果、1)スギ樹皮には防腐・防菌効果があるため、化学的な防腐剤や撥水剤を用いることなく利用できる、2)ボードにした時に比較的軽量である、3)自然素材であるために、環境ホルモンなど、化学物質のような悪影響がでにくい、4)最終的に廃棄するにしても土に還る など、すぐれた製品となりうることが分かりました。
 
     
  [安全性を追求した商品に練り上げる]
杉樹皮等木質廃材の有効利用
  杉樹皮等木質廃材の有効利用
※クリックすると拡大表示されます。
(秋田県「木材産業活性化アクションプログラム」より転載)
 
  杉樹皮ボードでいける、となり、これを今までにない「自然素材の断熱材」として商品開発していくことになりました。開発の最大のテーマは「安全性」。ちょうどモクネットのネットワークには、化学物質過敏症の患者さんとかかわっている設計士たちもいるのですが、彼らの意見なども採り入れながら、健康への害が懸念されるような化学物質が混ざらない製品へと練り上げられていきました。
長い時間をかけた研究から、原料には、杉樹皮と端材からつくるバージンパルプとを半々で使うという結論に達しました。古紙を再生した繊維を混ぜるという選択肢も当初あったのですが、その原料となる新聞紙に化学インクが使われているおそれもあるので、バージンパルプだけを用いることになりました。また、樹皮の繊維をボードに貼りかためるのに使う糊としては、化学糊でなく、とうもろこしから出来ているコーンスターチを採用しました。こうして、念願の「自然素材の断熱材」ができたのです。
 
     
  [モクネットの仲間が「フォレストボード」として販売することに!]
スギ樹皮ボード製造・木質エネルギー利用の仕組み
  スギ樹皮ボード製造・木質エネルギー利用の仕組み
※クリックすると拡大表示されます。
(秋田県「木材産業活性化アクションプログラム」より転載)
 
  これからは、モクネットのネットワークの仲間のひとりである白神フォレストコーポレーションを中心に、この杉樹皮ボードを環境にやさしく、健康にいい断熱材「フォレストボード」として供給していきます。
秋田県では、こうした杉樹皮ボードの生産と、樹皮のチップ化、木質バイオマスエネルギー利用、新用途木炭などほかの技術と併せることで、平成22年度までには樹皮の再利用率100%を達成するプログラムを立てています。この目標を実現するために、地域単位での組織として「秋田森林資源利用協同組合」をつくり、地域の樹皮を集め、再利用するための原料の安定供給を図っていく計画もあります。
 
   
株式会社 白神フォレストコーポレーション
取締役管理部長
豊田暢義さんのお話
今までゴミにしかならなかった樹皮を再利用できる道をつけることによって木材産業に貢献したい、そして、使う人にとっては安全な商品を提供したい、ということで商品開発を進めてきました。モクネットは、自然環境や持続可能な地域社会、健康なくらしなどを第一に考える人たちの集まり。そのネットワークと問題意識があったからこそ、こうしたすばらしいものが生まれたのだと思っています。使う人の健康なくらしにもつながることはもちろん、地域の林業や製材業界、住宅産業を活性化し、二酸化炭素を固定することにもなるこの「フォレストボード」が、少しずつ広まっていくことを願っています。 
 
   
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